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焼き芋の香気成分について
2014/12/08・技術レポート

生のサツマイモが土臭く味気ないのに対し、加熱したサツマイモには甘さや香ばしさ、ホクホクした食感があり、私たちの食欲をそそる。とりわけ、焼いている最中に漂う香りは印象的である。そこで、焼き始めから焼き終わりまでのヘッドスペース香気を経時的に評価分析し、「焼き芋らしい香り」とは何かを探った。官能評価より、加熱時間の経過とともに甘さとコゲ臭が強まっていき、それに伴い焼き芋らしさも向上していく様子が示された。最も強く焼き芋らしさが感じられたのは、加熱開始から75分の時点の香りであった。90分以降は甘さよりもコゲ臭が強くなって香りのバランスが変わり、焼き芋らしさが低下した。加熱75~90分のヘッドスペース香気を捕集しGC-MSおよび匂い嗅ぎ分析をすると、焼き芋香気の重要成分として3-(methylthio)propanal (ポテト様)、damascenone(ハチミツ様)、4-hydroxy-2,5-dimethyl-3(2H)-furanone(カラメル様)、2-methyl-3-furanthiol(ナッツ様)、4-vinylguaiacol(フェノール様)などの16成分が示された。

(第54回 香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会 小川)

図10